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【感想】知らないと失敗する ソーシャルメディアの黄金法則

こんな本を読んだのでその感想をば。

知らないと失敗する ソーシャルメディアの黄金法則: ?たった一つのメソッドがコミュニティをイキイキさせる? (MyISBN - デザインエッグ社)

知らないと失敗する ソーシャルメディアの黄金法則: ?たった一つのメソッドがコミュニティをイキイキさせる? (MyISBN - デザインエッグ社)

  • 作者: 福岡秀幸,古田英一朗,リンクデザイン株式会社,伊藤みゆき
  • 出版社/メーカー: デザインエッグ社
  • 発売日: 2019/01/01
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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実は私もソーシャルメディアでコミュニティ的なものを運営した経験があるし、逆に様々なコミュニティに参加してきているが、そこでの共通する法則がうまく言語化されている本です。
概要としては短編小説の体でソーシャルメディアの専門家が対話形式でそのノウハウや法則について詳しく話してくれる構成となってます。
ウェブやリアルに関わらずコミュニティを運営していたり、人が集まる事を価値とする仕事や趣味で携わる人が読むと、とても納得できる様な事が書いてありました。

各章の終わりに本のタイトルにもある法則の要約が書かれているのですが、それをズバリ書いてしまうと、本を読む楽しみが減ってしまうので、個人的な超要約でまとめると以下の3項目に集約されるかもしれません。

  1. 自分が盛り上げようと頑張っても息切れしてしまう
  2. 人を繋げる、紹介する、という事に気を使う
  3. 悪い事が起こらない様、最低限の行動やガイドライン作りのみ行う

私自身がコミュニティを作って維持しようとした際を振り返ってみるとスタートダッシュの際に1,番を極端に頑張って途中で息切れしてしまい、結果として2, をおろそかにして、トラブルが起こった際に3,の方法を取らず、やはり頑張り過ぎて疲れちゃったんだな。というのを、振り返って気付いた次第。

じゃあ、どうすればいいの?という事がこの本には書いてあります。ただ、ページ数も100ページ程で少々物足りなさがあるかもしれませんし、もしかしたらちょっと肩透かしをくらう様な結論かもしれませんが、コミュニティを運営してゆく上での心構えみたいなものが集約されていて、沢山の人の集まりを主催する方や、維持する方にとってはとても良い本ではないかと思います。

実は著者の方は知り合いだったりして、裏話を伺うとこの本は数年以上前に書かれて寝かせていたものだそうで、当時は今より勢いのあったSNSというもののウェブ上のコミュニティ運営のノウハウをご自身の経験から集約したものとなっているそうです。
たしかこの執筆の前後あたりにギークオフィスを立ち上げて、普段はウェブでコミュニティのメンバーがゆるく繋がり、リアルな集まる場所としてのオフィス兼イベントスペースとしての、コミュニティを現在も運営されています。
今流行りのコワーキングスペースの走りみたいなもので、それよりももっと人のつながりを重視するコミュニティ寄りなものを5年以上前からしてるので、かなり時代の先取り感ありますよね。

長い事寝かせておいて、今になって発売に漕ぎつけたのは、実は表紙や中のイラストを描いてくれる方が、ギークオフィスのメンバーなったから、というのも面白いエピソードだと思います。

実はこのブログで紹介した、私が作った滞在者確認アプリはこの方のニーズから生まれたサービスで、今後はこのようなリアルとウェブが融合したコミュニティの価値や存在がもっと大事になって、このような場所から様々なイノベーションが生まれる筈、という見解をもっており、私も完全同意しています。そしてそれは、最近徐々に形になりつつある。

が、もし今またこのような本を書いたら、ギークオフィスをはじめとしたさまざまなコミュニティの新たな見解やノウハウが山の様に溜まっているので、もっと面白い視点で色んな話を読めるかもしれません。
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